新卒あるいは若くして外食(飲食)産業に入ってしまった方・・・ちょっと違うなぁと思っている方は、早めの転職をおすすめします。私自身も不本意ながら、外食産業経験者として転職活動を経験したから言える事です。
外食(飲食)産業からの転職のすすめ
まず初めに私の経験談を少しだけ・・・。
就職氷河期時代、大手食品会社に職種別採用(理系枠)されました。
ところが!
会社方針で全内定者がグループの外食部門に配属
という理不尽から社会人生活をスタートしました。
ただ、一応大手食品会社のグループ企業なのでその他居酒屋チェーンとか比較するとマシだったと思います。
それでも、
- 9時~23時勤務が普通(タイムカードは18時ぐらいに押す)
- キッチンの先輩社員に胸ぐらを掴まれる(罵声はしょっちゅう)
- 基本的に怒られてばかり
このような感じで、自分が悪いかのように会社に洗脳されていきます。想像さえしていなかった仕事でしたので、異動希望が叶わなかった時点で退職は考えてましたが、決め手になったのは以下2点。
- 駐車場の犬の糞の始末
- 皆の嫌われ者のG(黒い奴)の処理
社会人の底辺を実感した瞬間だったかもしれません。今は製薬会社で人並みの生活を送っています。
という事で、外食産業に対しては良い印象はありません。
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例えば、調理師など外食産業に魅力を感じ、今後もこの世界に身をおきたい方は経験が将来に生きるでしょう。
しかし、ホール担当(店長候補など)で 現状に不満のある方は早めの判断が好ましいです。
時々、3年は我慢しなさい!とか言いますが、入社後の3年間は社会人の基礎が身につくとても大切な期間です。その3年間を外食産業で費やす事で取り返しのつかない事態に陥る可能性もあります。
以降、外食産業を愛する方からするとかなりイラっとくる事も書かせてもらいますので、ご注意を・・・。
外食産業をおすすめしない理由
以下、ホール担当(店長候補など)の方を対象におすすめしない理由をまとめます。
1.勤務条件が極めて悪い(ブラック企業の可能性が高い)
だいぶ改善されているかもしれませんが、土日出勤は当然ですし、長時間労働も逃れる事はできないでしょう。バイトが揃わなかったらタダ働きかもしれません。若い頃は良いかもしれませんが、10年後はどうしますか?
- 長期休暇はありますか?他業種はゴールデンウィーク、お盆休み、年末年始の休暇に加え、有休もそこそことれますよ。
- 大学時代の友人と会う時間はありますか?同窓会とか出席できそうでしょうか?
- 将来は結婚しますか?するなら家族の時間はとれそうですか?
- 子供が出来たら祝日に開催される運動会や参観日は出席できそうですか?
- お給料は増える見込みはありますか?外食の平均年収は全業種でも最低ランクです。↓参照
あえて、質問形式にしましたが、大半の外食産業勤務者は”No”になるはずです。人それぞれですが、外食産業でブラック企業を避ける方が困難かもしれません。
過酷な勤務体系は外食産業につきものです。30歳になってからこの現実を気づき、転職しようとしても遅いかもしれません。その理由は”2”に続きます・・・。
2.キャリア(スキル)が身に付かない
ホール担当というと、営業系のスキルが身につきそうなイメージがありますが、対個人での経験であり、対法人への営業スキルの取得は皆無に等しい。また、店舗運営等のスキルもサービス系以外の仕事ではPRしにくいのが現実です。
- お皿を同時に3枚持てても、4枚持てても、そんな技術は他業種では何の役にも立ちません。
- 汚い仕事をして身に付くのは忍耐のみ。
- 他業種からすると、外食産業の仕事は見下される。バイトでもできる仕事って思われてますよ(実際は結構大変)。
- ホスピタリティーなんて他業種ではあんまり必要ありません。
- 他の会社の方と名刺交換した事ありますか?アポイントとった事ありますか?商談した事ありますか?
つまり、外食産業のキャリア(スキル)は他業種・他職種からするとほとんどが役に立ちません。・・・ 実際は外食産業で身につく事はたくさんありますが、内面的なものが多く、それを転職活動でPRするのは非常に難しいのが現実なのです。
他業種への転職の可能性
他業種・他職種への転職は若ければ可能。30代近いと限りなく困難と言えるでしょう。外食産業の経験は、他の業種ではほとんど役立ちません。
だから、外食産業にいる事に疑問を感じているのなら、早めに次の道を探すのが懸命です。
転職を急いた方が良い理由
例えば、第二新卒ならポテンシャルが重視される! だから、やる気をPRすれば転職は可能!新卒カード程ではありませんが、第二新卒カードも有効です。
大学時代の専門も考慮してもらえます。これが、3年も経過してしまうと・・・手遅れになるかもしれません。
外食産業経験者におすすめする転職活動
これだけ外食産業の悪いところを記載すると、こんなキャリアで応募できる求人があるのか?等、不安を感じる事がたくさん出てくると思います。が、応募できる求人はあります!
1人悩んでると悪い方向に考えるので、とりあえずは転職エージェント(人材紹介会社)に相談しましょう。
外食産業は平日は休みなので、面談もしやすいでしょう。応募できる求人が意外と多く、未来が広がりますよ。
私はリクルートエージェント に相談した結果、何とかなる!という事が分かって、そこから転職活動に前向きになりました。最終的にはリクナビNEXTから応募した企業に転職しました。
”外食産業からの転職のすすめ”まとめ
外食産業に対し批判的な事を書きましたが、私のキャリアにはプラスでした。”働く”という事に対する厳しさが身に付きました。
- ちょっとぐらいの理不尽は何も気にならない。
- サービス残業が普通なので普通の企業の多少の残業は気にならない。
- お盆休み、年末年始の休み、有休のありがたみがよく分かる。
もし、あなたの会社に、外食産業を経験した若者が応募してきたら、是非会ってみて下さい。
何かしら理由があって、外食の仕事をしていたならば、良い人材かもしれませんよ。きっと根性がありますし、多少の理不尽で文句を言いません。
なお、同期入社の理系組は全員転職しました。理不尽な数年を経験した事もあり、目的意識が高まったのか、希望していた仕事に就いています。
人間、逆境の方が強くなれます。現状に絶望している方、諦めなければ明るい未来が待っているはずです。